スポーツ選手のセカンドキャリアについて:実体験

私は22歳で社会人になるまで幼初期からずっと水泳のスポーツ選手として活躍してきました。スイマーだったわけです。サラリーマンになった今でも体を動かすことは嫌いじゃないので続けていますが。

さらっと書いていますが、すでにここが本題でして。

スポーツ選手にもレベルは様々ですよね、昔は本格的にやっていて、だんだんとフェードアウトし、逆に勉強やその他に時間をかけてきた方、中学、高校と部活を6年間一生懸命やってきて大学進学とともに引退した方、大学から始めた人もいるかもしれません。

私の場合、色々な習い事を経験しましたが、幼稚園の年長クラスから大学を卒業するまで一貫して「水泳」を続けてきました。水泳はそもそもアマチュアスポーツですのでプロとして活動できるのは当時、北島康介選手くらいでした。(世代的に高校生、大学生でしたのでその時はまだプロではありません)

なので「一般的に」活動していたのではなく「本格的に」打ち込んでいました。

私の場合は「水泳」ですが、そうでない方もいらっしゃるでしょう。プロの野球選手を目指していた方、プロのサッカー選手を目指していた方もいるでしょう。

かつての私も「オリンピックに出場し、メダルを取る」ことが目標でした。

私は高校3年生の時初めて世界ランクに入りました。周りからはよく「もうプロだね」と言われたりしましたが、水泳の場合は成績がよかったら賞金が出るわけではありませんし、来年度の年俸やシードみたいなものもありません。陸上競技も同じですが、タイムレースは「一発勝負」が基本です。

なので主要大会に合わせるために毎日同じ練習を永遠とこなします。

小学生の頃から地元のスイミングスクールへ通っていたのですが、朝5時からプールに行き、練習していました。冬は朝起きるのだけで精一杯でした。

朝は週4回、夕方は週5回の週9回トレーニングをしていました。(朝起きれない時もありましたがw)

お菓子や炭酸飲料も控えました。

そして主要大会に標準を合わせ、「一発勝負」にかけるのです。こんなことをずっと続けてきました。

大学に進学すると特に自分のベストタイムを「0,1秒」更新できるかできないかで勝負がつきます。

1年間練習し続けて、食事にも気をつけ、体調をしっかり管理し「0,1秒」ベストが出るか出ないか、相手に勝つか、負けるかの勝負をしていました。

私はそれが普通だと思っていました。

私は幸い水泳の成績が良かったので中学から高校への進学も受験はせず、来て欲しいと言われる高校に特別枠で進学。高校から大学へも同じでしたので面接のみの採用で進学しました。

そう、スポーツしかしていない私は受験の二文字を経験しないまま進学していったのです。一般的に羨ましいと言われますが、これが後々大変なんです。。。

私は大学4年生の時、引退を決意しました。これは相当な覚悟でした。

2年後に迫ったオリンピック選考会がありました。当時日本ランキング4位くらいでしたので頑張れば十分にオリンピックを狙える位置だったかもしれません。

しかし、私は迷いに迷った挙句「引退」を選ぶのです。同時に「就職」を選びました。

ではなぜ、続けなかったのか。

答えは「中途半端な選手では食べていけない」ことがわかっていたからです。

食べていけないことはないのですが、様々なリスクが伴います。もっとも水泳しかしてこなかったので、新しい何かをしたいとも思っていました。

「もし、2年後のオリンピックに行けなかったらそのあとはどうなるだろう」と考えます。

そのあとにプロやスポンサー契約ができるでしょうか。故障しても誰かがお金をくれるのでしょうか。残念ながらその保証はないのです。それがアマチュアスポーツの厳しさです。(他の競技もプロアマ問わず結果が出なければ切られるのは当然です)

私は自分が作った大学までという「時間切れ」によって夢を諦めました。

もちろん仲間の中には両親からの仕送り等をしてもらいながら「オリンピック」に向けて頑張っていた奴もいます。

しかし私は「現実」を選びました。一方で他の仲間は「夢」を選びました。

今は現実を選んだことに全く後悔していません。

が当時は夢を追い続けられる仲間の姿が眩しく見えました。「今を生きててかっこいいな」と思ったのです。

話が遠回りしましたが、私は今、スポーツとは無縁な仕事をしています。(趣味ではやってます)

ですが、私は水泳というスポーツを続けていたからこそ、自分をうまく表現し、行きたい企業に就職できたと思っています。

とても残念な事に大抵のアスリートはその就活がうまく行きません。

せっかく特技を持った人生を歩んで来ているのに、引退後「個」としての価値をうまく表現できず就職に行き止まるのです。

そして就活の準備をする大学3年、4年と言えば引退前の最後の時です。今までの情熱を最高潮にするために、「就職活動」する時間など1秒もないのです!!

今でこそ様々な企業や団体が選手の引退後の支援を行なっています。

先日も都内で選手引退後のセカンドキャリアについて講演がありました。

でもまだまだです。

残念ながら当の本人たちはその場に行くことはまずありません。

現役であればあるほどその機会は少ないでしょう。自分たちがまさか、引退後のキャリアビジョンをしっかりと描いているでしょうか。それはトップ選手であればあるほど描いてはいないでしょう。

アスリートは自ら動き、プロモーションをかけたことがありません。

今までは結果が全て導いてくれたからです。その時は気づかないのです。

本人はそれが普通ですから。

 

私が働いている企業で、あるビジネスマッチングのコンテストに「企業とスポーツをつなぐ」というビジネスアイディアの発表をしたチームがおりました。良いアイディアでした。企業としても日本のスポーツ業界を育てる必要性があると思います。

もっともっと頑張っている人たちを支援できる環境や機会があれば嬉しいですね。もっとわかりやすく、身近に。

小さい頃から頑張って勉強して良い企業に就職するのもすごい事。

スポーツ選手も頑張って人生を全て捧げて来ているのだから、良い就職ができるような環境であってほしい。

私も就職の採用面接経験がありますが、「この人材なかなか良いな」という人に限ってスポーツをやっていたりするものです。ハキハキしているからでしょうか。

どんな人生を歩んで来たか、そこで何を学んで来たか、どんな苦悩や逆境を乗り越えて来たか。その身体一つで自分の可能性を切り開いて来たスポーツ選手のセカンドキャリアの幅がもっともっと広がることを期待しています。

どこの企業も、良い例え話はスポーツやその選手に置き換えられる事が多いと思います。

模範をスポーツカルチャーにするのなら企業文化の一つとしてセカンドキャリア支援に取り組むのも良いですね。

子供達が憧れるその姿の裏には理想と現実のギャップがまだ存在しています。

私はスポーツ選手こそ、素晴らしいキャリアデザインが描けると信じています。

では。

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

hishi

小児喘息には水泳が良いとの理由で幼初期から水泳を始め、大学まで本格的に水泳に打ち込む。高校で全国大会優勝経験をし、世界ランクイン。大学でもほどよく活躍したところで引退。一転、育った環境からまったく畑違いな金融機関に入社。30代サラリーマンです。